シーメンス・エナジー―水力発電設備合弁から撤退―

エネルギー設備大手の独シーメンス・エナジーは22日、水力発電設備合弁フォイト・シーメンスの保有株35%を合弁パートナーのフォイトに売却することで合意したと発表した。水力発電は中核事業に属さないことから撤退。同合弁はフォイトの完全子会社となる。取引金額は公表しないことで合意した。取引は独禁当局などの承認を経て来年3月に完了する見通し。

フォイト・シーメンスは2000年、フォイトと電機大手のシーメンスが水力発電用タービン・発電機事業を持ち寄って設立した。当時の社名はフォイト・シーメンス・ハイドロ・パワー・ジェネレーション。シーメンス・エナジーは20年にシーメンスから分社化した際、同合弁の資本35%を引き継いだ。

シーメンス・エナジーは経営資源をエネルギー輸送・貯蔵、産業プロセスの脱炭素化、二酸化炭素(CO2)無排出・低排出の発電分野に絞り込む方針を打ち出している。再生可能エネルギー発電事業は展開しているものの、水力発電分野は同社にとって重要性が低いことから撤退を決めた。