1-9月期の電動車シェア、約2.4倍の23.7%

ドイツ連邦陸運局(KBA)が21日発表した電動車(乗用車)の1-9月期の新車登録台数は47万8,121台となり、前年同期(20万4,491台)を137.0%上回った。乗用車新車登録に占める割合は10.0%から約2.4倍の23.7%へと上昇した。

同国では電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)が電動車とされ、購入補助金交付の対象となっている。FVCは全国レベルの水素補給インフラが未整備のため、ほとんど普及しておらず、電動車の大半はEVとPHVが占める。EVは143.8%増の23万6,695台で、シェアは前年同期の4.8%から11.7%へと拡大した。

電動車の割合が最も高いブランドはEV専門のテスラ、スマート、ポールスターで、100%に上った。これにボルボが44.5%、DSが43.6%、ジープが32.8%、ポルシェが31.6%、メルセデスが31.5%、起亜が31.0%、現代が30.8%、ルノーが30.3%で続いた。

スマート、ポルシェ、メルセデス以外のドイツ車をみると、高級車のミニ(27.6%)、アウディ(25.6%)、BMW(24.1%)で全体の平均(23.7%)を上回った。二酸化炭素(CO2)の排出量が多い大型の内燃機関車の販売比率が高いことから、欧州連合(EU)のCO2規制を順守するためには電動車の販売を増やさなければならないという事情が背景にある。大衆車ブランドのVWは21.4%と平均をやや下回ったものの、前年同期の8.3%から急拡大した。

日本車では三菱が26.8%となり、全体の平均を唯一、上回った。日産は14.2%、ホンダは11.0%、マツダは7.6%、トヨタは3.6%、レクサスは1.6%、スズキは0.3%だった。

電動車のシェアは年初から毎月、前年同月を大幅に上回っている。1月は前年同月の6.6%から21.7%、2月は6.9%から20.7%、3月は9.2%から22.5%、4月は8.5%から22.1%、5月は7.3%から23.4%、6月は8.6%から23.6%、7月は11.4%から23.5%、8月は13.2%から27.6%、9月は15.6%から28.7%へと拡大。すべての月で20%を超え、8月以降は20%台後半に達した。

電動車にハイブリッド車(HV)とガス燃料車、水素燃料車を加えた環境対応車の1-9月期の新車登録台数は82万1,612台で、前年同期を98.5%上回った。乗用車新車登録に占める割合は20.5%から約2倍の40.7%に拡大した。9月に限ると同割合は48.2%と過半数ラインが目前に迫っている。

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