ドイツ連邦統計局が10月29日発表した7-9月期(第3四半期)の国内総生産(GDP)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前期比1.8%増(速報値)と大きく伸びた。プラス成長は2四半期連続。コロナ規制の緩和を受けて前期に引き続き個人消費がけん引車となった。コロナ危機直前の2019年10-12月期に比べるとなお1.1%低い水準にある。
同国では新型コロナウイルスの新規感染者数減少とワクチン接種の進展を受け5月以降、制限措置が緩和。これに伴い回復した個人消費が7-9月期も堅調を保った。
統計局は今回、新たなデータを加味してGDPを再集計。1-3月期の成長率を従来のマイナス2.0%からマイナス1.9%、4-6月期も同1.6%から1.9%へと上方修正した。
一方、欧州連合(EU)統計局ユーロスタットが同日発表したユーロ圏の7-9月期のGDP成長率は2.2%(速報値)となり、前期を0.1ポイント上回った。EU全体も0.1ポイント上昇し2.1%となった。データが出そろっている11カ国のなかで伸び率が最も大きかったのはオーストリアで、3.3%に上った。フランスも3.0%と好調だ。イタリアは2.6%、スペインは2.0%。リトアニアは0%、ラトビアは0.3%と低調だった。