輸入物価の上げ幅が一段と拡大、9月は約18%に

ドイツ連邦統計局が10月27日発表した9月の輸入物価指数は前年同月を17.7%上回り、上げ幅は前月の同16.5%を一段と上回った。エネルギーと中間財がこれまでに引き続き全体を強く押し上げ、第2次石油危機の渦中にあった1980年8月以来41年来の高水準となった。エネルギーを除いたベースでは上昇率が10.1(前月9.8%)だった。燃料・原材料価格の上昇は世界的に川下へと転嫁されており、物価は広い範囲で上昇している。

エネルギーは前年同月比で107.1%上昇した。上げ幅は電力で190.7%、天然ガスで170.6%、石炭で135.7%と3ケタ台を記録。原油は75.5%、石油製品は78.7%に上った。

中間財は20.7%上昇した(前月は20.4%)。上げ幅は特にひき立て材・仕上げ材(64.6%)、銑鉄・鉄鋼・鉄合金(60.9%)、鉄鉱石(53.9%)、アルミニウム(50.7%)、プラスチック(40.8%)、粗銅(40.1%)などで大きかった。

投資財は上げ幅が前月の2.3%から2.7%へと拡大した。ノートパソコンが7.4%、自動車・自動車エンジンが2.6%上昇。タブレット端末は2.6%低下した。

耐久消費財は上げ幅が3.2%から2.9%へと縮小している。前年同月を上回るのは3カ月ぶり。

非耐久消費財はプラス3.3%(前月+3.2%)となった。動植物性油種が23.7%増とこれまでに引き続き大きく上昇した。

農産物は11.6%(前月12.2%)上がった。コーヒー生豆が44.8%、天然ゴムが31.7%、穀物が30.3%上昇。豚は27.3%落ち込んだ。

輸入物価は前月比ではプラス1.3%となり、上げ幅は2カ月連続で縮小した。

9月の輸出物価指数は前年同月を8.1%上回り、75年1月以来の大きな上げ幅を記録した。同物価の上昇は9カ月連続。前月比も0.9%上がった。

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