ドイツ連邦雇用庁(BA)が10月28日発表した同月の失業者数は237万7,000人となり、前月を8万8,000人下回った。減少は8カ月連続。BAのデートレフ・シェーレ長官は、就労者数と求人件数が大幅に増えているうえ、操短の対象となる被用者の減少が続いていると指摘し、「コロナ危機の影響は労働市場で依然として見えるが、小さくなっている」の見方を示した。
失業率は前月比0.2ポイント減の5.2%へと低下した。季節要因を加味し失業者数は前月を3万9,000人下回っている。
国際労働機関(ILO)基準の9月の失業率は3.2%で、前月(3.6%)から0.4ポイント低下した。
新規に操短の届け出対象となった被用者の数は10月1~24日に計9万3,000人となり、前月に比べ6,000人減少した。過去最高となった昨年4月は802万4,000人に達していた。
国の操短手当を実際に受給した人は8月時点で76万人(暫定値)となり、前月の93万人から大幅に減少した。減少は6カ月連続。ピーク時の昨年4月は600万人だった。
10月の求人件数は80万9,000件で、前年同月を20万6,000件上回った。季節要因を加味した前月比でも1万3,000件増えている。求人指数BA-Xは前月比2ポイント増の126へと上昇し、労働市場にコロナ禍の影響が出る直前の昨年3月を前月に引き続き上回った。前年同月に比べると29ポイント高い水準だ。