豪金融大手マッコーリー・グループは10月29日、資産運用部門マッコーリー・アセット・マネジメント(MAM)が独天然ガス輸送2位のティッセンガスを投資会社DIF、EDFインベストから取得することで合意したと発表した。ドイツが推進する脱炭素化でティッセンガスが重要な役割を果たすと予想。長期の安定収益を確保できると判断し、買収を決めた。取引金額は公表していない。
ティッセンガスはドルトムントに本社を置く1921年設立の企業。ドイツ国内に総延長4,400キロメートルのパイプラインと計7カ所の貯蔵施設を持ち、約50の自治体系配送センターと約160社にガスを供給している。水素事業にも乗り出している。
天然ガスは石炭に比べ燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少ないことから、温室効果ガスの排出削減で重要な役割を果たす見通し。「ブルー水素」の原料としても有力視されている。