BASF―業績見通し引き上げ、7-9月期営業益は3倍以上に―

化学大手の独BASFは10月27日の決算発表で2021年12月期の業績予測を引き上げた。7-9月期の実績が良好だったうえ、今後も堅調な需要が予想されるためで、売上高を従来の「740億~770億ユーロ」から「760億ユーロ~780億ユーロ」へと上方修正。営業利益(特別項目を除くEBIT)も「70億~75億ユーロ」から「75億~80億ユーロ」へと引き上げた。

7-9月期の売上高は196億6,900万ユーロとなり、前年同期を42%上回った。コロナ禍からの景気回復で販売量が6%増えたうえ、販売価格も平均36%上昇したことから大幅増収となった。

EBIT(同)は221%増の18億6,500万ユーロと3倍以上に拡大した。特にケミカル(石油化学、中間体)、マテリアル(機能性材料、モノマー)部門が好調だった。

株主帰属の純損益は12億5,300万ユーロの黒字となり、前年同期の赤字(21億2,200万ユーロ)から大幅に好転した。比較対象の20年7-9月期はコロナ禍の景気低迷を受けて設備の評価損28億ユーロを計上したことから赤字に転落していた。

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