鉱工業生産9月も減少

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が5日発表した9月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比1.1%減の93.7(暫定値)となり、2カ月連続で減少した。原材料不足を背景に製造業で生産が滞っている。新型コロナウイルス感染の流行が本格化する直前の昨年2月に比べると9.5%低い水準だ。

製造業の指数は前月比1.5%減の90.7へと落ち込んだ。投資財が2.8%減と特に大きく下落。中間財は1.1%減となり、4カ月連続で低下した。消費財は0.2%増だった。

減少幅はデータ処理装置で4.3%、機械で3.3%、電気設備で3.3%、金属製品で0.5%に上った。前月に18.9%落ち込んだ自動車・自動車部品は2.1%増加したものの、生産高の水準自体は極めて低い。

建設業は1.1%増の114.0となり、2カ月ぶりに拡大。エネルギー業も1.0%増の87.2となり、2カ月連続で上昇した。

鉱工業生産を特殊要因による統計上のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、7~9月は前の期の4~6月を実質2.4%下回った。製造業が2.4%、建設業が2.1%低下した。

8月の鉱工業生産指数は当初の前月比4.0%減から3.5%減へと上方修正された。

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