独海運大手ハパックロイドのロルフ・ハッベン社長は12日ロイター通信に、物流のひっ迫は来年も続くとの見方を示した。状況が抜本的に改善する兆しは出ていないと明言。コロナ禍の終息が視野に入り感染防止のための規制が大幅に緩和されなければ、物流は正常化しないとの見方を示した。ただ、旧正月に当たる中国の春節(来年は2月1日)以降は状況がやや改善するとみている。
ハパックロイドが同日発表した2021年1-9月期の純利益は66億5,500万ドルとなり、前年同期(6億500万ドル)の11倍に拡大した。TEU(20フィートコンテナ換算)当たりの運賃が65.7%増の1,818ドルと大幅に上昇したことで、利益水準が強く押し上げられた。輸送量は3.3%増の898万TEUと小幅な伸びにとどまったものの、売上高は70.5%増の179億4,500万ドルに拡大。営業利益(EBITDA)は前年同期(20億4,400万ドル)の4倍の81億6,300万ドルで、売上高営業利益率は19.4%から45.5%へと急上昇した。