企業景況感5カ月連続悪化、感染拡大など響く

Ifo経済研究所が11月24日発表した同月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は96.5となり、前月を1.2ポイント下回った。同指数の悪化は5カ月連続。原材料と物流のひっ迫がこれまでに引き続き足を引っ張ったほか、新型コロナウイルスの新規感染者数が急速に拡大していることが響いた。

現状判断を示す指数と今後6カ月の見通しを示す期待指数がともに1.2ポイント低下。それぞれ99.0、94.2となった。期待指数の悪化は5カ月連続、現状判断指数は同3カ月連続。

景況感を部門別でみると、製造業では現状判断が大きく落ち込んだ。期待指数は自動車が押し上げ要因となりやや改善した。多くの企業が値上げを計画している。

サービス業の景況感指数は大幅に低下した。期待指数が全体を強く押し下げた格好で、特に観光、宿泊・飲食業で先行き見通しが悪化している。現状判断もやや落ち込んだ。

流通業でも期待指数が全体を押し下げたことから、景況感指数が低下した。現状判断はやや改善している。小売業では発注した商品の納入が遅れることが多く、多くの企業が値上げを行う見通しだ。

建設業の景況感指数はやや低下した。現状判断はやや改善したものの、期待指数が落ち込んだ。

上部へスクロール