電機業界の原材料不足が深刻化、過剰発注で状況悪化に拍車

独電機業界で原材料不足が悪化しているもようだ。業界団体の電気電子工業会(ZVEI)が11月21日に実施した加盟企業アンケート調査によると、原材料供給と物流のひっ迫が過去3カ月間で一段と深刻化したとの回答は全体の75%に達した。29%は大幅に深刻化したとしており、状況は厳しい。「原材料不足がいつまで続くと思いますか」との質問では50%が「来年半ばまで」、49%が「来年半ば以降まで」と答えており、「年末まで」は1%にとどまった。

アンケートでは企業の過剰発注が原材料不足に拍車をかけていることも明らかになった。「原材料不足を可能な限り回避するために必要以上の量を発注している」との回答は全体の3分の2を占めた。

将来の原材料不足対策としては「サプライチェーンを多様化する」との回答が最も多く、69%に上った。これに「在庫を積み増す」が65%、「調達契約期間を長期化する」が45%で続いた。

会員企業の多くは生産調整を強いられているものの、ZVEIは今年の業界生産成長率が8%に達するとした夏季予測を据え置いた。コロナ禍に伴う昨年の生産減(-6%)は相殺されるとしている。

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