企業景況感が2月以来の低水準に

Ifo経済研究所が17日発表した12月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月を1.9ポイント下回る94.7となり、2月以来の低水準に落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染状況が悪化したことで、小売店と消費者向けサービス事業者が直撃を受けた。Ifoのクレメンス・フュスト所長は「今年はドイツ経済へのクリスマスプレゼントがない」と述べた。

現状判断を示す指数は2.1ポイント減の96.9となり、4カ月連続で低下。今後6カ月の見通しを示す期待指数も1.6ポイント減の92.6となり、6カ月連続で落ち込んだ。

流通業では現状を「良い」と判断する企業の割合から「悪い」の割合を引いた数(DI)と、今後6カ月の見通しを「良い」とする割合から「悪い」の割合を引いた数(DI)の中央値(景況感、季節調整値)が前月の2.7ポイントからマイナス4.1ポイントへと6.8ポイント低下し、2月以来の低水準を記録した。特に小売で状況が厳しい。

サービス業も前月の11.6ポイントから4.5ポイントへと7.1ポイント悪化した。旅行、宿泊・飲食で大きく落ち込んだ。

製造業は前月を0.6ポイント上回る17.3ポイントとなり、6カ月ぶりに好転した。先行き見通しが改善したためで、現状判断はやや悪化している。原料・部品不足は依然として厳しい。

建設業の同数値は4.3ポイント減の7.4ポイントに落ち込んだ。現状判断と先行き見通しがともに悪化した。

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