独ロベルト・コッホ研究所(RKI)は16日、新型コロナウイルスワクチンの接種完了率(ジョンソン・エンド・ジョンソン製を除き2回の接種で完了)が70.0%(人口比)に達したことを明らかにした。新規感染者数が高水準で推移していることや、感染力の極めて高い新変異株オミクロンの出現、職場3Gルールの導入を背景に接種者が増えていることが大きい。
15日の接種者数は149万6,000人に達し、6月9日に記録した過去最高(143万人)を更新した。追加(ブースター)接種が130万人と大半を占めており、国内人口に占めるブースター接種完了者の割合は27.6%に達した。60歳以上では48.8%に上る。
初めて接種を受けた人は9万7,400人、2回目の接種を受けた人は11万2,492人だった。
接種完了率が最も高い州はブレーメンで81.7%に達した。これにザールラント(76.2%)、ハンブルク(75.8%)、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン(74.4%)が続く。主に北部州が上位を占めている。東部州は全体的に低く、最低のザクセンは59.2%にとどまった。
カール・ラウターバッハ保健相は同日、ロタール・ヴィーラーRKI所長との共同記者会見で、ブースター接種を受けることでオミクロン株に対するワクチンの効果は70~80%に高まると述べ、ブースターは感染防止の最重要手段だと強調した。
一方、ヴィーラー所長は、現在やや減少している新規感染者数はオミクロン株の拡大に伴い再び増加するとの見通しを示したうえで、クリスマスを可能な限り少人数で祝うことが重要だと指摘。市民に自粛を促した。