電機輸出、10月は増加幅4.4%に縮小

独電気電子工業会(ZVEI)が12月21日発表した同国電機製品の10月の輸出高は前年同月比4.4%増の189億ユーロとなり、これまでに引き続き拡大したものの、増加幅は前月の6.0%から縮小した。伸び率が1ケタ台にとどまるのは2カ月連続。ZVEIのエコノミストは「成長の勢いは明らかに弱まっている」と述べた。1~10月の累計は前年同期比10.7%増の1,848億ユーロだった。

10月の輸出は欧州向けが6.1%増の124億ユーロと比較的、大きく伸びた。増加幅が最も大きかったのはイタリアで21.8%(額10億ユーロ)を記録。これにオランダが21.2%(9億5,200万ユーロ)、チェコが14.9%(9億4,300万ユーロ)、フランスが11.4%(12億ユーロ)で続いた。英国は8.2%(7億9,500万ユーロ)。トルコは23.4%減の2億6,900万ユーロ、ポーランドは12.9%減の9億8,600万ユーロと大きく落ち込んだ。

欧州域外向けは1.2%増の65億ユーロと小幅な伸びにとどまった。伸び率が2ケタ台に達したのはブラジル(25.5%増の1億3,600万ユーロ)とマレーシア(17.5%増の2億600万ユーロ)。韓国は8.7%増の2億5,500万ユーロ、香港は8.7%増の1億6,900万ユーロ、米国は5.9%増の16億ユーロ、インドは3.5%増の1億6,500万ユーロ、日本は3.3%増の2億4,000万ユーロ、中国は1.9%増の21億ユーロだった。メキシコは12.4%減の1億9,100万ユーロ、台湾は9.1%減の2億600万ユーロへと縮小した。

10月の電機製品輸入高は前年同月比9.3%増の190億ユーロとなり、輸出高を上回った。電機分野でドイツが貿易赤字を計上するのは過去20年間で3回目という。1~10月は前年同期比15.1%増の1,791億ユーロだった。

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