フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車メーカーMANは21日、ポーランド南部のクラクフ工場で生産施設拡張の定礎式を行った。コストを削減して投資資金をねん出するための措置の一環。同工場は生産能力が3倍となり、MANのトラックとキャブの4分の3を組み手てることになる。
約1億3,000万ユーロを投じて床面積を3分の1拡大し、9月から生産能力を拡大する。小型トラックから大型トラックまでを1本の生産ラインで混流生産。3シフト体制でトラックとキャブを1日当たり約300台・個生産できるようになる。従業員数は1,500人増えて3倍に拡大する。
同社は昨年、業績が悪化するなかで車両の電動・デジタル化に向けた投資資金を確保するため、コスト高のドイツ本国の生産縮小などで従業員代表と合意。本社所在地ミュンヘンのトラック生産と、墺シュタイルの小型・中型トラック生産をクラクフに移管することを決めた。ドイツでは従業員数を2022年末までに3,500人、削減する。