1月インフレ率、エネルギー除くと3.2%

ドイツ連邦統計局が11日発表した1月の消費者物価指数は前年を4.9%上回った。インフレ率は約30年来の高水準に達した前月の同5.3%を下回ったものの、依然として極めて高い。幅広い分野での原材料・部品不足に伴う価格の上昇が川下に転嫁されていることや、エネルギー価格の高騰が響いている。

エネルギーの上げ幅は20.5%となり、前月の18.3%を上回った。ロシアによる天然ガスの供給抑制や暖房油・自動車燃料の炭素税引き上げが背景にある。再生可能エネルギー電力の助成分担金負担は年初に昨年の1キロワット時当たり6.5セントから3.7セントへと引き下げられたものの、消費者はその恩恵を感じられない状況だ。上げ幅は灯油で51.9%、天然ガスで32.2%、自動車燃料で24.8%、電力で11.1%に達した。エネルギーを除いたインフレ率は3.2%だった。

食料品は5.0%上昇した。野菜は8.1%、乳製品・バターは6.3%。エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は2.9%だった。

サービス価格は2.9%上昇。住宅メンテナンス・修理は9.4%と上げ幅が大きかった。

前月比の消費者物価の上昇率は0.4%に上った。エネルギーは7.3%で、エネルギーを除いたインフレ率はマイナス0.5%だった。エネルギー以外で上げ幅が特に大きかったのは野菜(6.1%)、郵便(4.6%)、医療保険(2.7%)など。郵便料金は年初に引き上げられた。下げ幅は季節柄、衣料品(-5.2%)、パック旅行(-25.1%)などで大きかった。

欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が5.1%、前月比が0.9%だった。

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