ドイツ連邦統計局と連邦経済省が6日発表した10月の製造業新規受注指数は物価・季節・営業日数調整後の実質で前月比0.8%増(暫定値)となり、3カ月ぶりに拡大した。経済省は企業景況感がやや改善していることを踏まえ、「製造業の景気見通しは依然として振るわないものの、(今後予想される)景気後退は懸念されているよりも軽度にとどまるかもしれない」との見方を示した。
国外受注が前月を2.5%上回り、全体を強く押し上げた。ユーロ圏(ドイツを除く)が2.6%増、ユーロ圏外が2.5%増とともに拡大している。国内受注は1.9%減となり、2カ月ぶりに縮小した。
部門別でみると、投資財は3.2%増となり、3カ月ぶりに拡大した。ユーロ圏が6.6%、ユーロ圏外が5.2%の幅で伸びた。国内は1.5%減と振るわなかった。
中間財は1.4%落ち込んだ。減少は3カ月連続。国内が1.0%、ユーロ圏が1.6%、ユーロ圏外が2.0%縮小した。
消費財は6.3%減少した。過去2カ月間は大幅に伸びており、その反動が出た格好だ。国内が8.2%、ユーロ圏が3.9%、ユーロ圏外が5.9%落ち込んだ。
業界別でみると、構成比重が大きい自動車・自動車部品は5.5%増加し、大幅減となった前月から好転した。機械は0.8%減、化学は2.1%減、製薬は14.3%減だった。
9月の製造業新規受注は当初の前月比4.0%減から2.9%減へと上方修正された。
10月の製造業売上高(暫定値)は物価・季節・営業日数調整後の実質で前月を0.2%下回った。9月については当初の0.2%増から0.4%増へと上方修正された。