自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は3日、同社製車両の燃費と二酸化炭素(CO2)排出量で不正が確認されたと発表した。VWではディーゼル車の窒素酸化物(NOx)排出量を違法なソフトウエアを使って操作していたことが9月に発覚しており、問題が拡大した格好だ。
NOx不正操作の発覚を受けて開始した内部調査で燃費とCO2の不正が明らかになった。実際の燃費が型式認定を受けた際のデータよりも悪いため、CO2排出量も多い。該当車両は合わせて約80万台で、主にディーゼル車が占める。同社はこの問題で発生するコストを20億ユーロと見積もっている。
『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、VWが低燃費・低CO2排出量を売り物にしてきた「ブルーモーション」技術の採用モデルが主に該当。コンパクトカー「ゴルフ」のブルーモーションモデルでは走行1キロメートル当たりのCO2排出量が100グラムを超え、同社が提示してきた同90グラムを大幅に上回っている。