保険大手の独アリアンツは6日、韓国の生保子会社アリアンツ・ライフ・インシュアランス・コリアと資産運用会社アリアンツ・グローバル・インベスターズ・コリアの2社を中国の安邦保険グループに売却することで合意したと発表した。両子会社は赤字を計上しており、アリアンツは今回の取引により財務を強化する考え。安邦保険によると、取引金額は30億ドル以上。アリアンツはロイター通信の問い合わせに、数億ユーロ規模の売却損を計上する見通しを明らかにした。
アリアンツは1999年に韓国市場に参入した。高金利の時期に契約した生保の高い保証利回りが足かせとなっており、昨年はアリアンツ・ライフ・インシュアランス・コリアで2億4,400万ユーロの赤字を計上した(保険料収入は17億ユーロ)。
アリアンツのオリファー・ベーテ社長は2月、韓国と台湾の生保事業の高い保証利回りが業績圧迫要因になっていることを明らかにした。ロイター通信が内部情報として報じたところによると、イタリアの生保事業でも同様の問題を抱えており、経営陣は同事業を部分売却するという。