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2016/4/16

ドイツ経済ニュース速報

VWグループ1-3月販売0.8%増に

欧州自動車最大手のフォルクスワーゲン(VW)が15日発表した1-3月期(第1四半期)のグループ販売台数は前年同期比0.8%増の250万8,300台とわずかながら拡大した。主力のVWブランド乗用車が1.3%減の145万9,500台に落ち込んだものの、他の主要ブランドは商用車も含めてすべて増加。地域別では欧州、アジア・太平洋が好調だった。 主要ブランドではポルシェの伸び率が最も大きく、9.5%増の5万6,000台に拡大。アウディとシュコダもそれぞれ4.0%増の45万5,800台、4.3%増の27万6,600台と好調だった。セアトは0.2%増の10万2,900台。商用車はMANが6.3%増の2万3,400台、スカニアが5.4%増の1万8,400台、VWブランド商用車が4.3%増の11万3,100台だった。 地域別ではアジア・太平洋の伸び率が最も大きく、4.3%増の104万5,400台に拡大した。最大市場の中国が小型車の税優遇措置を追い風に6.4%増の95万5,500台に伸びたことが大きい。西欧は3.5%増の90万1,100台。中東欧はロシア(16.3%減の3万6,400台)がこれまでに引き続き大きな足かせになったものの2.3%増の15万1,000台へと拡大した。 北米は20万1,500台で、2.1%減少した。VWグループの排ガス不正問題が発覚した米国で5.7%減の12万4,000台に落ち込んだことが響いた。南米は27.6%減の11万600台となり、これまでに引き続き大幅に縮小した。 グループ販売台数に占める中国の割合は38%で、前年同期の36%から2ポイント拡大。中国依存度は一段と高まった。 VWブランド乗用車の販売台数が増加した地域はアジア・太平洋(4.8%増の77万700台)と中東欧(2.1%増の4万9,700台)だけで、西欧は0.5%減の37万9,600台に縮小。北米と南米もそれぞれ6.5%減の12万7,600台、31.3%減の8万8,400台に落ち込んだ。