米コーヒーチェーン大手スターバックスは20日、ドイツの直営店事業をポーランドのファーストフード運営会社アムレスト・ホールディングス(AmRest Holdings)に売却することで合意したと発表した。独事業の業績不振を受けた措置で、今後は同国の事業をライセンス事業に絞り込む。5月下旬の売却手続き完了を見込む。
スターバックスは2002年、独デパート大手カールシュタットと合弁会社を設立して独市場に参入。カールシュタットの経営破たん後は人通りの多い都市中心部を中心に店舗を展開したが、テナント料が高く採算が合わなかった。このため、朝食サービスやサービスエリアへの出店などを通して打開を目指したが成果が上がらなかった。
ドイツには現在、スターバックスの店舗が158カ所あり、そのうち144カ所が直営店となっている。同社は直営店144カ所をアムレストに譲渡する。
アムレストは1993年の設立で、中東欧とスペイン、フランス、ドイツ、中国の計12カ国で事業を展開している。チェコ、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、ブルガリア、スロバキアの計6カ国ではすでにスターバックスの独占ライセンス権を保有。合わせて103店舗を運営する。スターバックス以外ではKFC、ピザハット、バーガーキングのチェーンも展開している。