保険大手アリアンツ、1-3月期営業減益に

保険大手の独アリアンツが11日発表した2016年1-3月期(第1四半期)決算の営業利益は前年同期比3.5%減の27億5,600万ユーロに後退した。生命・医療保険と資産管理部門が足かせとなった格好で、損害保険部門は12.0%増の14億3,900万ユーロと好調だった。純利益はヘッジ取引の効果で20.5%増の21億9,400万ユーロに拡大した。

生命・医療保険部門の営業利益は16.0%減の9億2,700万ユーロに落ち込んだ。比較対象の15年1-3月期はドイツでの運用益が好調だったため、16年1-3月期はその反動が出た格好。韓国子会社の売却に伴う損失も痛手となった。

資産管理部門では米子会社ピムコの顧客資金流出が足かせとなっており、1-3月期の営業利益は16.5%減の4億6,300万ユーロに縮小した。ただ、ピムコでの顧客資金流出のスピードは大幅に減速しており、アリアンツのディーター・ヴェンマー取締役(財務担当)は、同子会社からの資金の純流出が下半期に完全に止まることは現実味を帯びてきたとの見方を示した。