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2016/7/23

ドイツ経済ニュース速報

化学業界が生産・売上予測引き下げ

独化学工業会(VCI)は22日、独業界(製薬を含む)の今年の生産成長率を従来予測の1.0%から0.5%へと引き下げた。新興国の経済が予想以上に振るわないところに、英国の欧州連合(EU)離脱決定が追い打ちをかけるとみられるためで、売上高についても従来の「前年比1%減の1,870億ユーロ」から「同1.5%減の1,860億ユーロ」へと下方修正した。売上予測の引き下げは3月、5月に次いで3度目。出荷価格はマイナス2.0%に据え置いた。 上半期の業界売上高は前年同期比3.5%減の904億ユーロに後退した。国内が4.0%減の340億ユーロ、国外が3.5%減の564億ユーロ。生産成長率は0%、出荷価格はマイナス2.0%で、工場稼働率は83.5%だった。 上半期の生産高を分野別でみると、減少幅が最も大きかったのは無機基礎化学品で2.5%に上った。輸入品の増加が響いたという。洗剤・ボディケア用品は1.0%減、ファイン・特殊化学品と医薬品はそれぞれ0.5%減、石油化学品・誘導体は横ばいで、増加したのはポリマー(2.5%)だけだった。