製薬・化学大手の独メルクは4日の決算発表で2016年12月期の業績見通しを引き上げた。4-6月期(第2四半期)の業績好調を受けたもので、売上高を従来予測の「148億〜150億ユーロ」から「149億〜151億ユーロ」へと上方修正。営業利益(EBITDA、調整済み)も「41億〜43億ユーロ」から「42億5,000万〜44億ユーロ」へと引き上げた。
4-6月期のEBITDA(調整済み)は11億5,800万ユーロとなり、前年同期比で28.8%増加した。試薬などを手がけるライフサイエンス部門が108.6%増の4億1,700万ユーロへと倍増し全体をけん引。製薬も16.1%増の5億5,700万ユーロと好調だった。液晶や顔料を手がけるパフォーマンス材料部門はディスプレー産業の在庫調整が響いて7.5%減の2億7,300万ユーロと振るわなかった。
売上高は18.2%増の38億500万ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の27.9%から30.4%へと上昇した。純利益は9.1%減の3億1,200万ユーロだった。株式報酬費用の増加が響いた。