航続距離500キロ達成、オペルのEV「アンペラ」で

米ゼネラル・モーターズ(GM)の独子会社オペルは29日、パリモーターショー会場で電気自動車(EV)「アンペラe」を世界初公開した。フル充電時の航続距離は欧州の燃費測定方法であるNEDC(新欧州ドライビングサイクル)で500キロを超えており、同社によると「このセグメントで現在市販されている最良の競合車両を少なくとも100キロ上回る」水準。カールトーマス・ノイマン社長は「日常的な利用に全く問題なく投入できる」と強調した。来春から販売する。

競合メーカーのEVの航続距離(NEDCベース)をみると、BMWの「i3」が300キロ、日産「リーフ」が250キロ、フォルクスワーゲン「eゴルフ」が190キロで、アンペラeを大きく下回る。

NEDCの数値は実際の走行距離を大幅に下回ることが分かっている。オペルはこれを踏まえ、実際の走行に近いテスト方式であるWLTP(国際調和排出ガス・燃費試験法)でも測定を実施した。この場合も航続距離は380キロを超えるとしている。

アンペラeはGMがシボレーブランドから発売する電気自動車「ボルト」の姉妹車で、ボルトと同様に容量60キロワット時のリチウムイオン電池を搭載している。GMが韓国のLG化学と共同開発した充電池で、セル数は288セル。10個のバッテリーモジュールで構成されている。充電池を床下に配置し、トランクルーム容量で381リットルを確保した。停止した状態から時速50キロへの加速性能は3.2秒となっている。

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