化学大手バイヤスドルフが利益見通し引き上げ

化学大手の独バイヤスドルフは3日、2016年12月期の売上高営業利益率(EBITベース、調整済み)を上方修正した。1-9月期の業績が好調だったためで、過去最高となった前期実績の14.4%を「やや上回る」としていた従来予測を「大幅に上回る」へと引き上げた。

1-9月期の売上高は前年同期比0.1%減の50億3,200万ユーロに落ち込んだ。為替差損が響いた格好で、為替と事業売却・買収を除いた実質では2.9%増加した。

部門別でみると、「ニベア」ブランドなどを抱える主力のコスメティック用品は41億7,700万ユーロとなり、名目で0.1%、実質で3.2%増加した。アフリカ・アジア・オーストラリア地域が4.0%増(名目)と好調で、全体をけん引。特に日本とインドで伸び率が大きかった。中国は前年同期を下回った。

接着剤部門テサは名目1.0%減の8億5,500万ユーロへと後退した。アジア市場で電機産業からの需要が軟調だったことが響いた格好で、アフリカ・アジア・オーストラリアは12.4%減の2億2,800万ユーロへと落ち込んだ。欧州と南北アメリカ大陸はそれぞれ4.2%、2.7%増加した。

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