機械大手ズルツァーが仏ポンプメーカー買収へ

スイスの機械大手ズルツァーは28日、仏モレ・インダストリーズからポンプ子会社アンシヴァル・モレ(Ensival Moret=EM)を買収する方向で独占交渉を開始したと発表した。軸流ポンプなどこれまで手掛けてこなかった分野の製品を手に入れ、総合的なポンプメーカーとなることが狙い。EMの企業価値を8,000万ユーロと評価して取引を行う考えだ。来年第2四半期の買収手続き完了を見込む。

EMはフランス北部のサン・カンタンとベルギー東部のティミステに主力工場を持ち、ブラジルと中国でも生産を行っている。また、世界各地にサービス拠点を配置している。飼料、砂糖、鉱山、化学産業向け製品で競争力が高い。従業員数は730人で、昨年は1億1,500万ユーロを売り上げた。

ズルツァーは同社の買収により、製品分野を拡大するほか、規模の効果を引き出していく。また、顧客に対して複数の製品・サービスを販売するクロスセリングも強化していく。