ドイツ連邦統計局が20日発表した11月の生産者物価指数は前年同月比0.1%増となり、2013年6月以来3年5カ月ぶりに上昇へと転じた。エネルギー価格の下落幅が前月の同2.2%から1.7%に縮小したほか、消費財、投資財、中間財で価格が上昇し、全体が押し上げられた格好だ。
エネルギーでは電力が5.4%上昇した。特別契約顧客向けは上げ幅が5.9%、一般世帯向けは同1.4%だった。
石油製品は1.9%下落。暖房用灯油が4.7%、軽油が2.6%、ガソリンが2.4%の幅で落ち込んだ。
天然ガスは10.4%減と大幅に低下した。産業向けが12.0%下落。一般世帯向けはマイナス4.2%だった。
エネルギーを除いた生産者物価は前年同月を0.8%上回った。
中間財は0.4%の上昇で、変動率は前月のマイナス0.7%からプラスへと転じた。金属は2.0%上昇。圧延鋼は1.9%、非鉄金属は5.9%高くなった。銅の上げ幅は7.6%に上った。穀物と飼料はそれぞれ6.1%減、5.9%減となり、化学基礎原料も0.9%低下した。
非耐久消費財は1.5%上昇した。食料品は2.0%増で、バターと砂糖の上げ幅は各40.7%、7.1%に上った。食肉(家禽を除く)は同6.7%。牛乳は0.7%下落した。
耐久消費財と投資財はそれぞれ1.0%、0.6%上昇した。
11月の生産者物価指数は前月比では0.3%増となり、2カ月連続で上昇した。中間財が0.6%、エネルギーと非耐久消費財が0.3%、投資財が0.1%の幅で上昇。耐久消費財は変動がなかった。エネルギーを除いた生産者物価の前月比の変動率はプラス0.3%だった。