ドイツ鉄道(DB)は9日、貨物輸送子会社DBカーゴが東芝と技術提携すると発表した。DBカーゴ用のディーゼルハイブリッド機関車を共同開発したうえで、東芝が生産。DBカーゴに納入する。DBカーゴの調達台数は差し当たり100台で、2019年末にテスト車両の引き渡しが行われる。取引金額は明らかにしていない。
DBによると、欧州の鉄道貨物機関車市場では現地メーカーの撤退を受けて、競争と技術革新の動きが鈍っている。一方、日本などアジアのメーカーは複雑な認可手続きや現地パートナーの獲得が難しいことを背景に欧州市場に参入しあぐねてきた。今回の提携により、DBカーゴはこれまでドイツになかった環境に優しい画期的な機関車を獲得。東芝は欧州鉄道車両市場への参入を果たす。
DBはまた、東芝が加盟する鉄道車両リースの独コンソーシアム「レイルプール」にDBカーゴの中古機関車200台を売却したうえで、同コンソーシアムから必要に応じて借り受ける契約を調印したことも明らかにした。財務負担の軽減が狙い。メディア報道によると、取引金額は7,000万ユーロ。レイルプールはミュンヘンに拠点を置く企業で、東芝のほか投資会社オークツリー、GICが出資している。