出光興産は18日、有機EL材料の開発会社をスイスに設立すると発表した。有機ELディスプレーの需要拡大を受けた措置で、今月中にも新会社、出光OLED・マテリアルズ・ヨーロッパを設立する予定だ。
有機ELディスプレーは近年、スマートフォンや大型テレビなど多くの製品分野で採用が広がっている。ディスプレーの高度化に対応した高性能な有機EL材料が不可欠になっていることもあり、同社は新たに開発会社を設立する。出光は袖ヶ浦市に電子材料開発センターを持っており、新会社は同社2カ所目の開発拠点となる。
同社はこれまで、独化学大手BASFのスイス子会社と有機EL材料開発の技術交流を進めてきた。新会社ではBASFスイス社の研究員を雇用する。スイスはファインケミカル技術の先進地域で、有機EL関係の優秀な人材がそろっている。