ドイツ連邦統計局が20日発表した2016年12月の生産者物価指数は前年同月比1.0%増となり、上げ幅は前月の0.1%から急拡大した。同物価の上昇は2カ月連続。これまで物価を強く押し下げてきたエネルギーがプラス0.2%となり、前月の同マイナス1.7%から上昇へと転じたことが大きい。
エネルギーでは石油製品が10.8%上昇した。暖房用灯油では上げ幅が40.2%を記録。軽油とガソリンもそれぞれ12.9%、5.3%高くなった。電力は4.5%増で、特別契約顧客向けは6.1%増だった。天然ガスは9.4%減で、産業顧客向けは11.3%低下した。
中間財は1.1%上昇した。金属はプラス5.3%。圧延鋼と鉄筋は上げ幅が各6.2%、19.7%で、非鉄金属も10.7%高くなった。飼料と穀物粉は各4.9%、5.6%低下した。
非耐久消費財はプラス2.1%と大きく上昇した。食料品はプラス3.1%で、バター(+39.7%)、砂糖(+10.9%)、家禽を除く食肉(+10.8%)は2ケタ台の伸びとなった。
耐久消費財はプラス1.1%、投資財はプラス0.6%だった。
12月の生産者物価指数は前月比では0.4%増となり、3カ月連続で上昇した。エネルギーと非耐久消費財が各0.5%、中間財が0.4%、耐久消費財が0.1%の幅で上昇。投資財は横ばいだった。
16年の生産者物価指数は前年比1.7%減となり、これまでに引き続き落ち込んだ。エネルギーが5.8%低下。天然ガスは11.4%、石油製品は9.5%、電力は2.6%下落した。エネルギーを除いたベースの生産者物価はマイナス0.3%だった。
中間財も1.5%落ち込んだ。金属はマイナス4.7%、化学製品はマイナス3.5%。ガラス・ガラス製品は2.0%上昇した。
非耐久消費財はプラス0.5%、耐久消費財はプラス1.2%、投資財はプラス0.6%だった。