社民党ガブリエル党首が首相候補断念

独中道左派の大政党である社会民主党(SPD)のジグマール・ガブリエル党首(経済相)は24日、9月に行われる連邦議会(下院)選挙で首相候補として出馬することを断念することを明らかにした。有権者の人気が低い同党首をSPDが首相候補に担いで選挙に臨んでも第一党であるアンゲラ・メルケル首相のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)に勝利できないと判断。SPDの首相候補にマルティン・シュルツ前欧州議会議長を推薦する意向を表明した。

これに伴い党首と経財相の地位もシュルツ氏に譲り、自らは外相に就任する考えだ。フランクヴァルター・シュタインマイヤー外相(SPD)は次期大統領に就任する見通しで、2月に辞任する。

ガブリエル党首は週刊誌『シュテルン』に、「私が(SPDの首相候補として)選挙に臨めば、私は敗れ、私とともに党も敗れる」と発言。同党首よりは勝算の高いシュルツ氏に首相候補を譲る考えを示した。ガブリエル党首は2013年の前回選挙でも首相候補をペーア・シュタインブリュック前財務相に譲った経緯がある。