化学大手の独BASFが27日発表した2017年1-3月期(第1四半期)決算の営業利益(EBIT、特別項目を除く)は前年同期比29%増の24億5,700万ユーロと大幅に伸びた。基礎化学品、石油・天然ガス部門が好調で全体をけん引した格好で、売上高も19%増の168億5,700万ユーロに拡大。純利益は23%増えて17億900万ユーロとなった。
石油・天然ガスの売上高は36%増の8億2,900万ユーロに拡大した。ブレント原油の平均価格が前年同期の1バレル34ドルから同54ドルへと大幅に上昇したことが大きい。天然ガスの欧州スポット価格の上昇もプラスに働いた。同部門のEBIT(特別項目を除く)は158%増の1億7,000万ユーロに拡大した。
基礎化学品のEBIT(同)も110%増の9億5,800万ユーロと大きく伸びた。石油化学品、モノマー製品の値上げと販売増が大幅増益の主因。売上高も36%増の41億500万ユーロと好調だった。販売増の背景には川下メーカーが更なる値上げを予想して在庫を増やしていることがあるもようだ。
農業ソリューションと機能性化学品部門は営業減益となった。機能性化学品部門は表面加工技術の独ケメタルを買収したことなどが響いた。
地域別ではアジア・太平洋が好調で、売上高は29%増の33億1,700万ユーロ、EBIT(同)は149%増の4億9,600万ユーロへと拡大した。中国事業がけん引車となり販売が増加したほか、価格を引き上げたことが大きい。