ドイツ連邦統計局が9日発表した3月の輸出高は前年同月比10.8%増の1,182億ユーロとなり、1カ月の額としては過去最高を記録した。大型連休のイースター休暇が昨年の3月から今年は4月に移動したことが大幅増につながったという事情があるものの、営業日数と季節要因を加味した実質でも前月を0.4%上回り過去最高を更新した。輸入高も14.7%増えて過去最高の929億ユーロ(名目)となった。
貿易収支の黒字幅は輸出の増加幅が輸入を上回ったことから、前年同月比1.6%減の254億ユーロへと縮小した。経常黒字は3.8%増えて302億ユーロとなった。居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支状況を示す第二次所得収支の赤字幅縮小などがプラスに働いた。
輸出を仕向け先地域別でみると、伸び率が特に大きかったのは欧州連合(EU)域外で、13.9%増加。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国はそれぞれ9.2%増、7.8%増だった。
輸入もEU域外からの伸びが最も大きく17.1%に達した。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国は各12.5%、15.7%で、こちらも2ケタ増となった。
1〜3月の輸出高は3,194億ユーロで、前年同期を8.5%上回った。EU域外向けが11.4%増加。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国向けもそれぞれ7.0%、5.7%伸びた。
1〜3月の輸入高は10.0%増の2,591億ユーロだった。輸入先地域別の伸び率はEU域外が11.9%、EUのユーロ非加盟国が10.8%、ユーロ圏が8.1%だった。
1〜3月の貿易黒字は603億ユーロで、前年同期から2.6%増加。経常黒字も1.2%増えて651億ユーロとなった。