ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が6日発表した5月の製造業新規受注指数（暫定値）は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比1.0％増となり、2カ月ぶりに改善した。大型受注は少なかったものの、ユーロ圏外が4.0％増加して全体をけん引。ユーロ圏（ドイツを除く）も1.7％伸びた。国内は1.9％減となり、3カ月連続で落ち込んだ。
部門別では投資財が2.6％増と好調だった。ユーロ圏とユーロ圏外がそれぞれ6.5％、5.8％拡大したことが大きい。国内は3.0％落ち込んだ。
中間財は0.7％減少した。ユーロ圏と国内が各1.2％、1.1％低下し、全体が押し下げられた格好。ユーロ圏外は0.5％増加した。
消費財は2.9％低下した。ユーロ圏が12.3％減と大幅に落ち込んだことが響いた格好で、国内とユーロ圏外はそれぞれ1.5％、1.0％増加した。
製造業新規受注を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、4〜5月は前の期の2〜3月を実質1.1％下回った。ただ、4〜5月の平均は1〜3月の平均を0.3％上回っており、経済省は企業景況感が良好なことも踏まえて独製造業の緩やかな景気拡大は今後も続くとの見方を示した。