ドイツ銀行のジョン・クライアン頭取は6日、銀行業界の会議で講演し、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)で最大の利益を得る金融都市は独フランクフルトだとの認識を明らかにした。アイルランドのダブリン、蘭アムステルダム、仏パリにも銀行員が流入するものの、ロンドンで行ってきた業務の主要な部分を引き受けられる欧州の都市はフランクフルト以外にないと指摘。ブレグジットでどの都市が最大の勝者となるかを議論する必要はないと明言した。
その根拠として同頭取は、◇フランクフルトには主要な金融監督機関と大手法律事務所・コンサルティング会社が多い◇デジタルインフラも整っている◇大きな国際空港がある――を挙げた。
ドイツ銀がロンドンの雇用をどの程度、フランクフルトに移すかについてはこれまで同様、明らかにしなかった。