ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が9日発表した8月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比2.6%増となり、6年1カ月来の高い伸びを記録した。製造業が3.2%拡大して全体を強く押し上げた格好。エネルギーも1.7%伸びた。建設は1.2%減と振るわなかった。
製造業では投資財が4.8%増と特に大きく伸びた。工場夏季休暇の設定時期の関係で、自動車業界で10.8%増えたことが大きい。中間財は1.8%増、消費財は2.1%増だった。
鉱工業生産を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、7〜8月は前の期の5〜6月を実質0.7%上回った。製造業が1.5%増加。建設業は0.9%落ち込んだ。
経済省は製造業生産が年初以降、拡大基調にあることを指摘。景況感と製造業受注も良好なことを踏まえ、同業界の景気は今後も底堅く推移するとの見方を示した。建設業については、5月以降プラス成長がないものの、生産指数自体は高い水準を保っていると指摘した。