独電機大手シーメンスの医療機器子会社シーメンス・ヘルシニアーズは15日、感染症検査製品の開発・製造を手がけるルクセンブルクのファースト・トラック・ダイアグノスティクス(FTD)を買収することで合意したと発表した。分子診断分野のポートフォリオを拡充することが狙い。買収金額は公表しないことで合意した。年内の買収手続き完了を見込む。
FTDは感染症検査テスト製品の有力企業。同社製品を用いると、1回のテストで患者が感染したウィルス、細菌、寄生虫、菌類を速やかに特定できる。140種類以上のウィルスや細菌感染の診断に有効だ。
シーメンス・ヘルシニアーズは同社をルクセンブルク、マルタ、インドにある拠点と従業員(約80人)を含めて取得する。
シーメンスは分子診断製品・サービス事業を強化しており、2016年にはがん遺伝子検査製品の独ネオ・ニュー・オンコロジーを買収した。