17年成長率2.2%に拡大、6年来の伸び率に

ドイツ連邦統計局が11日発表した2017年の国内総生産(GDP)は物価調整後の実質で前年比2.2%増(速報値)となり、6年来の高い伸びを記録した。プラス成長は8年連続。個人消費を中心に内需が全体を強く押し上げた。

17年は比較対象の16年に比べ営業日数が3日少なかった。このため、物価だけでなく営業日数も加味したベースでは成長率が2.5%に達している。

17年GDP(物価調整値)の内訳をみると、内需は2.2%増加した。設備投資が3.5%増となり、前年の同2.2%増から伸び率が拡大。建設投資の増加幅は前年を0.1ポイント下回る2.6%だった。内需に占める比重が最も大きい個人消費は2.0%増となり、前年(同2.1%増)に引き続き高い伸びを記録した。政府最終消費支出は前年の3.7%増から1.4%増へと増加幅が縮小した。

輸出は4.7%増で、前年の同2.6%増から加速。輸入の伸び率も前年の3.9%から5.2%へと拡大した。

実質GDP成長率2.2%に対する項目別の寄与度をみると、内需は2.1ポイントと極めて大きかった。個人消費が1.1ポイントと前年に引き続き内需の半分を占めた。総固定資本形成は0.6ポイントで、内訳は設備投資が0.2ポイント、建設投資が0.3ポイント、在庫調整などが0.1ポイントだった。

外需の寄与度は0.2ポイントにとどまったものの、前年のマイナス0.3ポイントからは大きく改善した。

産業ごとの付加価値の合計である粗付加価値(GVA)は実質2.2%増加した。伸び率が大きかった産業は情報通信サービス(3.9%増)、流通・交通・飲食・宿泊(2.9%増)。製造業も前年の2.1%増から2.7%増へと拡大した。

17年の財政収支は384億ユーロの黒字で、4年連続の黒字となった。財政黒字の対名目GDP比率は1.2%に上った。

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