ドイツ連邦統計局が20日発表した1月の生産者物価指数は前年同月比の上昇率が2.1%となり、前月の同2.3%を0.2ポイント下回った。上げ幅の縮小は4カ月連続。エネルギーと非耐久消費財の上昇率低下が反映された格好。エネルギーの上昇率は2.2%で、エネルギーを除いた生産者物価はプラス2.1%だった。
1月の物価を最も強く押し上げたのは中間財で、上げ幅は3.1%に上った。上昇率が特に大きかったのは金属で5.6%を記録。圧延鋼は7.6%、非鉄金属は3.8%に上った。化学原料も4.8%高くなった。
エネルギーでは電力の上昇率が4.9%で最も大きかった。石油製品は同2.3%。液化石油ガスが15.1%、航空機燃料ケロシンが10.2%に達したのに対し、軽油は2.2%にとどまり、ガソリンは1.3%下落した。天然ガスは0.6%低下したものの、製造業向けは1.8%、発電所向けは5.0%上昇した。
非耐久消費財の上昇率は1.5%だった。食料品はプラス2.0%で、バター(+16.9%)と牛乳(+10.9%)は二ケタ台の伸びを記録した。砂糖は21.1%減となり、1949年以来の低水準へと落ち込んだ。欧州連合(EU)の砂糖生産割当制度が昨年9月末で廃止されたことが背景にある。
耐久消費財は1.5%、投資財は1.2%上昇した。
1月の生産者物価指数は前月比では0.5%増となり、12カ月来の高い伸びを記録した。中間財が0.9%上昇。投資財と耐久消費財も0.5%高くなった。非耐久消費財は横ばいで、エネルギーは0.2%の上昇だった。エネルギーを除いた生産者物価は前月を0.6%上回った。