自動車大手の独ダイムラーは26日、北京汽車(BAIC)との中国合弁、北京ベンツ・オートモーティブ(BBAC)が新工場を建設すると発表した。同国需要が拡大しているためで、両社合わせて119億人民元強(約15億ユーロ)を投資する。フベルトゥス・トロスカ取締役(中国事業担当)はBAICの競合・浙江吉利がダイムラーの筆頭株主となったことを念頭に「BBACはメルセデスベンツにとって中国で今後も中心的な役割を演じる」と強調した。
北京の順義区にあるBAICの工場をBBACに移管したうえで近代化し、同合弁2カ所目の乗用車工場とする。メルセデスベンツのエンジン車のほか、EQブランドの新エネルギー車(NEV)を生産する計画だ。NEV用の電池については約50億人民元(6億5,500万ユーロ)を投資してBBACで生産することを昨年7月に取り決めている。
BBACは2005年の設立で、これまでは北京の亦荘工業園区にある工場でメルセデスブランドの乗用車を生産してきた。昨年の生産台数は約43万台で、メルセデス車の同国販売の70%強を占めた。