独銀最大手のドイツ銀行は26日、資産管理子会社DWSの新規株式公開(IPO)計画を発表した。組織再編の一環で、DWSは採用基準が厳しいフランクフルト証券取引所の「プライム・スタンダード」で可能な限り早い時期に株式市場デビューを果たすことになる。3月下旬と目されている。
ドイツ銀が保有するDWS株を売り出す。売出し規模は明らかにされていないが、市場では約25%を放出するとの見方が有力だ。上場規模は15億〜20億ユーロと見積もられている。ドイツ銀はDWSのIPO後も過半数株を長期的に保持する。
DWSは一般投資家向けの資産管理サービス企業として1956年に設立された。ドイツ銀は同社を2004年に完全買収。12年には資産管理事業の収益力強化に向けてDWSを富裕層向け資産管理事業と統合した。だが、統合の成果が上がらないうえ、富裕層顧客から批判も出たことから、DWSと富裕層向け資産管理事業を16年に再び分離した。
DWSはIPOと同時に株式会社(SE)から株式合資会社(KGaA)へと改められる。ドイツ銀はこれにより、同子会社の経営に対する他の株主の影響力を抑制する考えだ。