生産者物価が9カ月来の上げ幅に、6月は+3%

ドイツ連邦統計局が20日発表した6月の生産者物価指数は前年同月を3.0%上回り、9カ月来の高い伸びを記録した。上昇率の拡大4カ月連続。エネルギーが6.2%増となり2012年2月以来の上昇率を記録したことが最大の押し上げ要因で、エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅は2.0%にとどまった。

エネルギーのなかで上げ幅が最も大きかったのは石油製品で、16.9%に上った。航空機燃料(ケロシン)が41.0%、灯油が36.5%、液化石油ガスが35.0%上昇。軽油とガソリンもそれぞれ17.1%、10.0%高くなった。

電力は7.5%上昇した。電力公社などの配電事業者向けが12.6%増と大きく上昇。特別契約顧客向けも7.6%高くなった。

天然ガスは2.5%増で、発電所向けは10.1%、産業向けは4.2%上昇した。一般世帯向けは1.8%下落した。

中間財は3.2%の伸びを記録した。金属が7.3%上昇。圧延鋼の上げ幅は8.5%で、鉄筋では同20.3%に上った。化学原料は3.2%高くなった。非金属二次原料(−12.4%)と合成ゴム(−4.4%)は前年同月を下回った。

非耐久消費財は0.5%増となり上げ幅は前月の0.8%から0.3ポイント縮小した。食料品は0.2%増とこれまでに引き続き小幅な伸びにとどまったものの、バターは16.2%増と高い伸びを記録した。欧州連合(EU)の砂糖生産割当制度が昨年9月末で廃止された影響で大幅下落が続く砂糖は同月も25.1%落ち込んだ。豚肉も12.0%減と下落幅が大きい。

耐久消費財は1.6%、投資財は1.3%の上昇だった。

6月の生産者物価指数は前月比では0.3%増となり4カ月連続で上昇した。部門別の内訳はエネルギーが0.7%増、中間財が0.4%増、非耐久消費財が0.2%増、投資財が0.1%増、耐久消費財が横ばいだった。

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