製造業受注3カ月ぶり増加、ユーロ圏外の押し上げで8月は+2 %に

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が5日発表した製造業の8月の新規受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比2.0%増となり、3カ月ぶりに拡大した。前月を上回るのは今年2度目。ユーロ圏外が11.1%増と2ケタ台の伸びを記録し全体を強く押し上げた。

国内受注は2.9%減と振るわず、ユーロ圏(ドイツを除く)も2.2%落ち込んだ。欧州連合(EU)の新排ガス検査方式(WLTP)導入に伴う混乱で自動車関連の受注が一時的に落ち込んでいることが響いた格好だ。経済省はこの影響が第4四半期中に解消されるとみている。

新規受注の伸び率が最も大きかった部門は投資財で、3.4%に上った。ユーロ圏外が13.7%増加。国内(3.5%減)とユーロ圏(3.5%減)の不振が相殺された。

消費財も2.1%拡大した。国内(0.3%減)とユーロ圏(1.4%減)は振るわなかったものの、ユーロ圏外が9.1%伸びて全体を押し上げた。

中間材は0.1%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。国内が2.5%、ユーロ圏が0.8%の幅で縮小。ユーロ圏外は5.1%増となり、2カ月連続で拡大した。

製造業新規受注を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、7〜8月は前の期の5〜6月を実質1.9%下回った。投資財が3.0%減、消費財が1.5%減、中間財が0.2%減と3部門すべてで後退。地域別でもユーロ圏が5.6%減、ユーロ圏外が1.3%減、国内が0.4%減と振るわなかった。

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