ドイツ連邦統計局が5日発表した8月の生産者物価指数は前年同月比3.1%増となり、11カ月来の大きな上げ幅を記録した。エネルギーが最大の押し上げ要因で、7.3%上昇。エネルギーを除いたベースでは上昇率が1.8%にとどまった。
エネルギーのなかで上げ幅が最も大きかったのは石油製品で、17.9%に上った。航空機燃料(ケロシン)が44.3%、灯油が34.5%、液化石油ガスが34.2%上昇。軽油とガソリンもそれぞれ16.2%増、12.1%増と2ケタ台の伸びを記録した。
電力も7.9%増と上げ幅が大きかった。電力公社などの配電事業者向けが15.5%上昇。特別契約顧客向けも9.8%高くなった。一般世帯向けは0.5%下落した。
天然ガスは4.9%増で、発電所向けは14.9%、産業向けは12.1%上昇。一般世帯向けは1.9%下落した。
中間財は2.9%の伸びを記録した。金属が4.7%、化学品が5.8%上昇。と非金属二次原料は22.9%減と大きく下落した。
非耐久消費財は0.1%増と、小幅な伸びにとどまった。食料品が0.7%下落したことが反映された格好。下げ幅は砂糖で25.8%、バターで12.3%、豚肉で8.7%、コーヒーで1.6%に上った。パン・ケーキ・焼き菓子は3.8%、果物・野菜は3.5%、ビールは3.1%高くなった。
耐久消費財は1.8%、投資財は1.4%の上昇だった。
8月の生産者物価指数は前月比では0.3%増となり、6カ月連続で上昇した。エネルギーが0.7%増となり、全体をけん引。エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.1%にとどまった。エネルギー以外では投資財、耐久消費財、非耐久消費財が0.1%増、中間財が横ばいだった。