企業景況感2カ月連続で悪化

Ifo経済研究所が25日発表した10月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は102.8となり、前月を0.9ポイント下回った。同指数の悪化は2カ月連続。現状判断を示す指数と今後6カ月の見通しを示す指数がともに2カ月連続で落ち込んでおり、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「世界的な不透明感がドイツ経済にブレーキをかけている」と述べた。

現状判断指数は前月の106.6から105.9へと0.7ポイント下落。期待指数は100.9から99.8へと1.1ポイント低下した。

部門別でみると、製造業の景況感指数は大幅に落ち込んだ。期待指数が大きく下落。現状判断も昨年3月以来の低水準へと低下した。受注の減少が続いており、工場稼働率は0.5ポイント減の87.1%へと落ち込んだ。

サービス業の景況感指数も低下した。現状判断の悪化が響いた格好で、期待指数はやや増加した。

流通業では現状判断と期待指数がともに下落した。特に小売業で下落幅が大きい。小売業では値上げを検討する企業が増えている。

建設業では景況感指数がこれまでに引き続き過去最高を更新した。現状判断指数が大幅に上昇したことが大きい。冬季を控えていることから期待指数はやや落ち込んだ。