デンソーは26日、半導体大手の独インフィニオンに出資したと発表した。自動運転、電動車分野で競争力を強化する狙いで、長年に渡る両社の協力関係を緊密化する。出資額は千万ユーロのケタ台の半ば。出資比率は明らかにしていない。
自動車では近年、高機能化や電子制御の高度化を背景に半導体の搭載が増えている。今後は車両の電動・IoT化を受けてこの傾向が強まることから、デンソーは車載半導体を「キーデバイス」と位置づけ、半導体メーカーとの関係を強化中。同社の伊奈博之専務は、「車載エレクトロニクス・システム向けのもっとも優れた半導体ソリューションへのアクセスを確保するために半導体企業とのパートナーシップを強化することは重要だ」と今回の出資の意義を強調した。
インフィニオンはデンソーとの協業を通して日本の製造業界との関係、および日本と世界の半導体市場での競争力を強化する考えだ。