ワコムが独AI研究所と実証実験、手書き語句の瞬時認識・処理機能を開 発

ワコムは30日、ドイツ人工知能研究センター(DFKI)と協力して、デジタルインク(手書きデジタルデータ)で記した語句の意味を、人工知能(AI)を使った「セマンティック技術」によって瞬時に認識・処理する機能の実証実験(PoC)を行ったと発表した。同機能を2019年初頭に公開予定のデジタルインク技術「WILL(TM)(Wacom Ink Layer Language)」の最新版に実装する。同日に開催したデジタルインク・文具関連のイベント「コネクテッド・インク東京」ではデモンストレーションを行った。

セマンティック技術はコンピューターが文脈や背景などからある情報の意味や関連性などを理解し、その理解に基づいて自律的に処理を行うことを可能にする技術。例えば、打ち合わせの手書きメモにある「Aさん」という任意の人物について、そのテーマや内容といった文脈の情報をもとに、社内に何人か在籍する「Aさん」のなかから、該当する人物を特定することができる。その人物の部署、電話番号、電子メールアドレス、直近のスケジュールなどの情報を、会社のデータベースから引き出して結びつけることも可能だ。

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