乗用車新車登録3カ月連続減に、11月は−9.9%

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した11月の乗用車新車登録台数は前年同月比9.9%減の27万2,674台となり、3カ月連続で落ち込んだ。欧州連合(EU)の排ガス検査方式が変更されたことがこれまでに引き続き直撃した格好。1〜11月の新車登録台数は319万8,720台で、前年同期を0.4%上回った。

11月の新車登録を動力源別でみると、ガソリン車は12.5%減少。シェアは前年同月の61.7%から59.9%へと低下し、これまでの拡大傾向にストップがかかった。ディーゼル車は減少幅が10.0%とガソリン車よりも小さく、シェアは横ばいの34.0%となり、低下傾向にひとまず歯止めがかかった。

電気自動車(EV)の新車登録台数は40.6%増の4,262台と大きく拡大し、シェアは1.0%から1.3%に拡大した。ハイブリッド車も34.7%増の1万1,672台と好調で、シェアは2.9%から4.3%に拡大している。ただ、プラグインハイブリッド車は38.5%減の2,004台と振るわず、シェアは0.7%にとどまった。

車種別ではキャンピングカーが17.0%増と大きく拡大。人気上昇が続くSUVも3.3%増と好調で、シェア18.8%を記録した。バンとスポーツ車はともに30.0%減と振るわず、中型車(19.6%減)とコンパクトカー(12.5%減)も大きく落ち込んだ。

伸び率が最も大きかったブランドは前月に引き続き三菱で、前年同月比30.6%増の3,767台を記録した。これにボルボ(30.1%増の4,796台)、ミニ(27.9%増の4,876台)、BMW(11.5%増の2万4,476台)が続いた。

BMW、ミニ以外のドイツ車ではメルセデス(6.0%増の3万416台)とフォード(4.4%増の2万2,940台)が増加した。新排ガステストへの対応で後手に回ったVWグループは総じて振るわず、VWは15.4%減の4万9,253台、アウディは42.6%減の1万3,170台、ポルシェは54.6%減の1,108台と2ケタ台のマイナスとなった。オペルは4.4%減の1万8,952台、スマートは5.2%減の3,723台だった。

三菱以外の日本車ではスズキ(4.6%増の3,258台)が増加した。その他のブランドはレクサスが3.0%減の294台、マツダが3.1%減の5,211台、トヨタが4.9%減の6,469台、スバルが18.3%減の483台、ホンダが28.9%減の1,150台、日産が46.7%減の2,660台。

日本車以外の主な輸入ブランドではジープ(9.8%増の1,481台)と現代(3.5%増の9,577台)が増加。シュコダ(3.0%減の1万7,154台)、フィアット(3.1%減の5,118台)、起亜(4.5%減の5,186台)、ジャガー(9.0%減の671台)、セアト(18.5%減の1万347台)、シトロエン(18.8%減の3,566台)、ダチア(23.3%減の4,489台)、ランドローバー(27.5%減の1,422台)、ルノー(28.1%減の9,443台)、DS(38.7%減の171台)、プジョー(43.2%減の4,905台)、双竜(47.3%減の168台)、アルファロメオ(48.8%減の296台)、テスラ(53.4%減の122台)は落ち込んだ。

一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した11月の国内乗用車生産台数は45万500台で、前年同月を22%下回った。同輸出台数も22%減って34万4,100台となった。1〜11月の累計は生産台数が前年同期比9%減の481万4,500台、輸出台数が8%減の374万3,300台だった。

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