製薬大手の独メルクは5日、同社が開発中のがん免疫治療薬「M7824」を英同業グラクソ・スミスクライン(GSK)との共同開発に切り替えると発表した。非小細胞肺がんなど治療が困難な複数のがんを対象に協働する。
今回の協業でメルクはGSKから前払金3億ユーロを受け取り、開発の進捗に応じて最大5億ユーロを取得する。また、認可・販売目標の達成度に応じて最大29億ユーロを受け取ることから、合計の取得額は最大37億ユーロに達する。
非小細胞肺がんの治療薬では現在、米メルクの免疫治療薬「ペンブロリズマブ(キイトルーダ)」が有力で、昨年の売上高は72億ドルに達した。M7824は市販化された場合、ペンブロリズマブに競合する医薬品となる可能性があると目されている。